長崎にある中小企業を中心とした組織に対し、組織の力をアップするのに役立つ情報を提供していきます!

2010年03月15日

長崎の人と組織を応援する

                           長崎支援隊   江島 俊也
                                     宮崎 陽世
                                     三浦 剛
                                     吉居 浩二
『人と組織の力をアップするには』

ビジネスの世界であれ、スポーツの世界であれ、勝ち続ける人や組織には、常勝の方程式
なるものが有るのだろうか。
 長崎支援隊では、人や組織が常勝であり続けるために、最大限の力を発揮する仕組みを
整理し、長崎伝習塾活動の成果物として提供することを通じて、長崎の人や組織を応援す
ることとした。
 長崎市の皆様に、自らが力をアップし、組織の力をアップしているか、チェックリスト
的にご活用頂きたい。

 構成は、3部構成となっている。
 第1部では、人や組織が力をアップするための要因や要素を体系図化した。更に主要な
要因に対して、力をアップするための要素についてリストにしたり解説を加えたりした。
 第2部では、力をアップする要因を追求するために研究した図書の内、参考になるもの
を紹介した。
 第3部では、東京で活躍中の長崎市ゆかりの方での座談会を設定し、外から見た長崎人
の気質をとらえながら、力をアップするための提案をまとめた。
 尚、全体がビジネスでの場面を対象としたが、第2部では、人と組織の力をアップする
上で共通点の多いスポーツでのケースも取り扱った。

【 構成 】
第1部 人と組織の力をアップする要因の体系図
体系図と解説
重要な要因に対する要素の解説
・モチベーションについて
・組織(チーム)づくりの5条件
・独創性を生む要素
第2部 推薦図書
第3部 長崎人の気質をとらえての座談会からの提言

第1部 人の力、組織の力をアップする要因の体系化
 人や組織の力をアップする要因を整理すると、図1および図2のとおりとなる。
 1.人の力をアップする要因


 図1:人の力(OUT PUT)をアップする要因
(↑クリックすると拡大されます。)


【 解説 】
 人の力をアップさせる要因を体系化図にした。
 中央にある四角は力を発揮する人を表しており、四角の左側は、その力を発揮するための
ベースになるスキルを表し、右側は気持ちの問題である「やる気」を表している。左側は保
有しておくことが望ましい知識や行動特性などをリストにした。
右側には、やる気を左右する要因をリストアップした。
 以上の中で、人の力をアップするのに最も重要な要因は、やる気(モチベーション)と考
える。左側を構成する人のスキルの差は2倍位、やる気の差は100倍位の差があると解説
している本もある。いかにやる気を大きくするかが重要であり、後にモチベーションについ
て詳解する。
 左からの矢印は、人の能力をアップさせるための教育を、右側の矢印はやる気を左右する
外部からの刺激となる要因を上げた。
 本人や周囲の人は、これらの要因を知り、強化したり、上手く活用することで、力をアッ
プすることが出来る。個人の性格やアウトプットを出すその時々の環境等によって、いずれ
の要因を重視するか使い分けていくことになる。

2.組織の力をアップする要因

図2:組織の力をアップする要因
(↑クリックすると拡大されます。)

【 解説 】
 図は組織を構成する「個」という個人の力が独創、努力、意志などの面で統合されて組織
の力を高めていくことをイメージした体系図である。
 独創性、努力および勝つという意志は、競争相手に勝つために力をアップさせる重要な要
因である。更に組織の力をアップするためには、リーダーのリーダーシップや行動が重要で
あり、構成メンバーの力を引き出すものとして、個を支える矢印として表した。
個と個およびリーダー間では、コミュニケーション、相互信頼、相互補完が力を結集する上
での重要な要因となる。
役割が大きなリーダーには、左下に示した行動が求められる。また、チームを構成している
メンバーは右下に示したように、仕事を楽しみ、笑いのある職場づくりをしていく姿勢を持
つことが組織力のアップにつながる。



3.重要な要因の詳解
 以下、図1と図2の構成要因の内、重要な要因をピックアップし、力をアップしていくため
の要素について述べる。
モチベーションについて
 人が力を発揮する要因として、やる気(モチベーション)は最も大きな要因と考える。
 モチベーションを定義すると共にモチベーションをアップする方法について述べる。
1)モチベーションとは
  ある目的を達成するための目標に向かって行動する力のこと。
2)マズローの欲求5段階説
  低次の欲求が満たされると次の高次の欲求を求めると言う。人とは生来そういうもので
 ある。
  ①生理的な欲求 ・・・食べたい、眠たい ・・・満たされると②へ
  ②安定と安全の欲求 ・・・危険を避け、安全に暮らしたい・・・満たされると③へ
  ③所属と愛の欲求 ・・・信頼や愛に満ちた集団に所属したい・・・満たされると④へ
  ④自我と自尊の欲求 ・・・他人に認められたい ・・・満たされると⑤へ
  ⑤自己実現の欲求 ・・・自分の夢をかなえたい
3)二種類の「動機付け」
  【外発的動機付け】外から与えられるもの:報酬、昇進、ほめられる・・・持続性なし
  【内発的動機付け】内面から沸き出て来るもの:働きがいがある、自己成長等
     ・・・持続性あり
4)現代の多くの企業で見られる現象
  従来の会社の人事部門は外発的動機付けにしか取り組んで来ず、内発的動機付けは現場
  の組織に委ねられて来た。よって現場のリーダー
  の個人差に左右され、大抵の現場において外発的動機付けのみとなり、豊かになった現
  代においては効力を発揮せず、モチベーションを持続させることは出来ずにいる。寧ろ
  メンタル不全による戦力ダウンが深刻となっている。
5)内発的動機付け
  内発的動機付けを啓発し、促進していくような打ち手を実践していくことが有効であり、
  ハーズバーグは以下の動機付け理論を唱えている。
  ①責任欲求:自分で決めているという感覚、自律感。
  ②達成欲求:やれば出来る、自分は有能であるという自信。
  ③承認欲求:他者から認められているという感覚。
  ただし、個人や組織の特性や環境に適した打ち手を考えることが肝要。
6)打ち手を考える上での大事な視点
  ①個人が自ら成長し、モチベーションを高めようとすること、②その個人を組織が支援、
  サポートすること、この二点が不可欠であり、どちらか一方ではモチベーションが持続
  しない。いかに①と②それぞれの打ち手を考え、その二つが好循環となるように導くこ
  とが肝要である。
7)個人と組織のモチベーション
  個人のモチベーションと組織のモチベーションは微妙に異なる。構成員である個人のモ
  チベーションは高くても当該組織の中で閉じてしまっており、組織全体で見ればモチベ
  ーションが上がっていない状況に陥る。
8)全てのリーダーに求められること
  個人のモチベーションを高める、組織としてのモチベーションを高めることは大事なこ
  とではあるが、これが容易に出来るなら苦労はない。何故ならば、個人も組織も独自性
  があるものであり、且つその個人も組織も、更には外部環境も常に変化し続けるもので
  あるから。特定の個人に有効な打ち手は他の個人には無効であったり、現時点で有効な
  打ち手が半年後も有効とは限らない。従って、組織のリーダーはモチベーションという
  深遠なテーマに常に関心を向け、自らや部下のそれを高める努力を払い続け、試行錯誤
  を繰り返し続ける覚悟が必要であると考える。
9)モチベーションを後押しする言葉
  最後にモチベーションを後押しする名言を一つ。
  『なせばなる なさねばならぬ何事も ならぬは人のなさぬなりけり』 上杉鷹山

以上のモチベーションを解説したものとして、第2部では『「自律」と「モチベーション」
の教科書』をはじめ幾つかの本を紹介した。

4.組織(チーム)づくりの5条件
 組織を変更したり、新たな課題を解決するためのプロジェクトを編成することは多々発生
する。組織が力を効果・効率的に発揮し、活動目標を達成するために、新組織や新チームを
つくるときの重要な5条件を上げる。



5.独創性を生む要素
競争力の大きな要因である、独創性をいかにして生み出すか、ビジネスパースンに最も影響
を与える雑誌の一つである「ハーバードビジネスレビュー」から拾った。



第2部 推薦図書
 人や組織の力を発揮し、アップするのに役立つ文献を紹介する。一部、市販の図書ではな
いが、長崎に関係して活躍している実業家やスポーツ監督などのインタビュー録なども拾い
上げた。
以下、ビジネス、スポーツを問わず紹介する。
1.個人の力のアップ
 ●「ガーフィールド博士の最高の自分を引き出す方法」児玉光雄著 KAWADE夢新書
  「夢が実現できないのは、才能の欠如ではない、夢に対する思い入れの欠如である。」
  と、あり、情熱が全てを決める。この情熱は、第1部で扱ったモチベーションと同じも
  のと考える。夢を実現させるには、前向きでプラスなイメージを持つことと、そのイメ
  ージとプラスな言葉を日々自分自身になげかけることが、有益である。そして仕事を飛
  躍させていくには大きな問題に取り組み平凡になることなくダイナミックに生きること
  を説いている。

●「「自律」と「モチベーション」の教科書」真田茂人著 CEOBOOKS発行
  モチベーションは本人が持つ欲求がベースになっているなど、モチベーションの構造お
  よび権限の委譲、好奇心を持つ仕事や課題の与え方、チャレンジの推奨等々、モチベー
  ションをアップする方法について述べている。尚、考え方は、先のモチベーションにつ
  いてで述べた、人は内発的動機付けでもって行動するというグラッサー博士の選択理論
  心理学がベースになっている。
●「7つの習慣」 スティーヴン・R・コヴィー著 キングベアー出版性格を変えることは
  できなくても、行動を変えて続行すれば習慣となる。
  ここで説かれる7つの習慣は読者のパラダイム変換を引き起こし、自らを逞しくし、組
  織や家族を強くさせるものとして有用である。

●「勝負を決めるスポーツ心理学」高畑好秀著 山海堂発行
  スポーツで力を発揮するために必要な、イメージトレーニング、リラックス、コンセン
  トレーション、気持の切り替え、自己暗示、プラス思考、自信を持つ、目標の設定、マ
  ンネリの防止、判断能力、心理的戦術等、心理学的要素を扱っている。これら心理学的
  要素をいかに上手くコントールし、強化するか図を使い分かり易く述べられている。ス
  ポーツマン必携のみならず、ビジネスパースンの精神コントロールにもお薦めの本であ
  る。

●「勝負脳の鍛え方」林成之著 講談社現代新書
  「運動はその人の腕力や脚力よりも、それらを動かしている脳がプレーの良し悪しを決
  定している」という説から、勝つための考え方、考え方のトレーニング方法、脳の使い
  方等について述べている。以下に内容を抜粋した。
  ・スポーツは脳の記憶力(イメージ記憶)を駆使している「いいプレーをしよう」とい
   うイメージを心の中に強く持つことが効果的結果をイメージするのでなくプロセスを
   イメージしてプレーする。
  ・勝つための普段からのトレーニング危険を避ける行動を心がける(リスクを予知)緊
   張しない集中力をつける決断と実行(早く的確に)一瞬の観察でその本質を見抜く観
   察の鋭さを鍛える成功しなかったときは、その理由を一つ、一つ丁寧に記録し、何度
   もその記憶をたどる作業を繰り返す目線を一定に姿勢はいつでも真上に飛び上がれる
   状態の姿勢を保つ。
  ・試合に勝つための技
   性格を明るく常に前向きの思考をする
   常にやる気をもって行動する
   何事も気持ちを込めて行う
   何に対しても勉強し、楽しむ気持ちを持つ
   感動と悔しさは生きているからの宝物と考え大切にする
   集中力を高める
   決断と実行を早める

2. 組織力・チーム力のアップ
(1) 全般
●「勝者の人材戦略ジョブマッチング」
 キャリパージャパン㈱泉田雅典・宮崎陽世著  ソディアック発行人は自分に合った仕事
 であれば自分から喜んで仕事に取り組み、仕事をマスターするのも早く、それだけ成果も
 上げやすくなり、成功する確率が高くなる。
 キャリパー社は、人が生まれながら持っている「潜在行動力」と様々な職業との相性を調
 査した膨大なデータベースによって、相性テストを構築。
 このテストと実証フォローシステムで、人材の適材適所配置と企業業績向上のコンサルタ
 ントを提供している。組織内での人の役割設定、人員配置で、組織力を結集するのに役立
 てたい。尚、著者は、この長崎支援隊の一員である。

(2) 指導者・リーダーの役割
●「チームを強くするコーチング術」高畑好秀著 山海堂発行
 スポーツチームのコーチがチーム力をいかにしてアップするかを説いている。選手とコー
 チ間の信頼性、選手の自主性を育てる、チャレンジ精神を植え付けることなどを述べてい
 る。コーチが選手によきパートとなるためのチェックリストが多数あり、具体的且つ日常
 的に自らの行動を確認でき大変有益である。

●「最強のコーチング」清宮克幸
 早稲田大学ラグビーOBでもある清宮監督が、自らの営業経験をもとに弱体化した早稲田
 を如何にして強くしたか。「場」の活用法、目的の明確化、コンバートの重要性、「あが
 き」がチームに与える物など、ビジネスにも役立つチームのコーチング手法を実例と共に
 分かり易く説明している。

● 09年選抜高校野球優勝 清峰高校野球部・吉田洸二監督
 (2009.7.24「長崎倶楽部」インタビュー記事から)
 『伏見工業高校ラグビー部監督だった山口良治先生の本には共感するところが沢山ある。
 特に選手に「気付かせる」ことの大切さなど参考になる。技術指導を出来る人は多くいる
 が、人をやる気にさせ、組織をまとめ同じ方向に向けられる人は少ないように思う。言葉
 で若者をやる気にさせ、子供達に自分から「気づかせる」ことが必要である。』

 上記、吉田監督の話から、山口良治監督の本を探し、以下に紹介する。
●「気づかせて動かす」山口良治・平尾誠二共著 PHP出版
 熱意をもって部員達のやる気を引き出し勝てるチームをつくれるようになった山口監督の
 経験と考えを対談風にまとめている。以下、著書の中から選手達に自分から気づくように
 しむけてやること。指導者はそういう場面や出会いをどれだけ用意してやれるかが大切。
 指導者は教え過ぎたらダメ、本人が気づくようにし向け、気づいてくれることに期待して
 指導していくこと要。
 「どうしてやったらその本人にとってベストなのか、同時に周りの人に喜んでもらえる存
 在になるか」という青写真を指導者がきっちりと自分の中に焼き付けることが大切。

●「高校サッカー勝利学」流通経済大柏高校サッカー部監督 本田裕一郎著 ㈱カンゼン発行
 同監督は試行錯誤で「勝つ」ことを追求してきており、その経緯が語られている。
 規律の大切さ、選手の自主性、選手の限界を超えさせる鍛える練習、勝ちにこだわる、こ
 となどから強いいチームづくりをしている。

第3部 長崎(市)で活躍された組織リーダーによる座談会
 平成21年11月30日  場所:長崎県人クラブにて長崎市内の企業において、組織を
 リードしてきた方達にお集まり頂き「長崎の人と組織の力をアップするには」と題して、
 話しあって頂いた、長崎県人の気質を考えつつ、県人活躍のメッセージとしたい。

以下について、座談し、座談内容を、表形式にまとめた。
・長崎の人の気質について(長崎の人と組織の感触)
・個人の力や組織力をアップするのに実践してきたこと
・長崎の人達へのメッセージ(活躍を期待して)



 
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最後に
 この度、長崎伝習塾での活動テーマとして、長崎の人と組織の力をアップするためのレポ
ートをまとめた。
 自らが取り組んでいる仕事の専門知識を深め、能力をアップすることは、その仕事に携わ
る方の当然の義務として、更に、個人がそして組織が大きな夢を描き、その夢の実現に向け
て自らをそして長崎を発展させていく気持ちが情熱を燃やすことに繋がると思う。
東京から長崎の皆様と長崎が発展することを望み本レポートの結びとする。







Posted by 在京長崎応援団塾 at 23:16│Comments(0)
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